「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない。」そう約束したはずでした。政府と東京電力は地元漁連が「反対」を貫く中「処理水」と言い換えた「汚染水」を海へ放出し始めました。岸田首相は「全責任を持って対応することを約束する」と言っています。約束を一方的に反故にする人が口にする「責任」とは一体何なのでしょう。危険のない段階にまで薄めて流すと言っても、薄められた放射線をプランクトンが体内に取り込み、それを小魚が食べ、それを大きな魚が食べていくうちに、放射線はまたどんどん凝縮されていきます。本当に「安全」だと言い切れるのか、そこはまだまだ時間をかけて検証していかなければ、科学的な根拠は不足しているとしかいいようがありません。なんと言っても、世界で始めて起きた大事故なんですから。
岩手県の中学校では文部科学省から送られてきた「放射線副読本」の段ボールの中に経済産業省と復興庁の連名で作られたチラシが入っていたそうです。そこには「誤った情報に惑わされないために。誤った情報を広めて、苦しむ人を出さないために。」という見出しとともに処理水の安全面だけが説明されています。中学校で配布して家庭での活用まで呼びかけられているそうです。そもそもこの苦しみがどこから生まれてきたのか、忘れてはいけません。
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